福井総裁バッシングは意味わからん

福井さん、早く辞めてしまいましょう
日経ビジネスオンライン

 確かに「李下冠を正さず」という言葉があります。金融政策の中立性を保つために総裁は、金融商品を持つべきではないかもしれません。着任した直後に解約すればよかったかもしれません。しかし、解約しないことは法律のみならず、内部規定にも触れていません。規則や規定がなければ何をしてもいいのか、と叱られるかもしれませんが、規則や規定がないことをすべて福井総裁の非とするような世間の空気もどうかと思います。ともかく福井さんは謝罪の記者会見を行ったのですから、許してあげてもいいと思います。

宋文洲という人のコラムなんだけど、タイトルの意味は、
「こんなに割の合わない仕事なら、総裁なんかは早く辞めてしまいましょうよ」
というもので、バッシングの意味がわからんよね、という論調。

この人が書いているような「彼は功績があるから」とか「彼は優れたいい人だから」といった一部個人的な尊敬の感情はよくわからないのだけれども、全体の論調には納得でき、「わが意を得たり」という感じ。

コメントも37件入っている。割と賛成する意見が多い。
私も特にえらそうに論じることはできないんだけど、まあ一つの意見としてトラックバックしてみる。

一番あほだなと思ったのは、妻が阪神の株を持っているというニュースを見たときかなあ。

福井総裁、金融資産は2億3170万…妻名義で阪神株
 一方、総裁の妻は今年3月末時点で、預貯金や国債など5323万円のほか、阪神電気鉄道(2000株、今年3月末で200万円相当)と高島屋(5000株、同約900万円相当)の2銘柄の株式を保有していた。阪神株は2000年8月に購入し、売却していないという。

↑で、なんなの?という感じ。全然ニュースバリューがなくて、糾弾するならするで論拠を書けばいいのに、それもないし。
「ね、あやしいでしょ。あの阪神の株持ってるんだって。3億円も持ってるなんて金持ちでしょ。」
ってあおるだけの記事。はぁ。。

倫理の問題はまああるとしても、違法な取引の問題とごちゃまぜにしたり、低金利政策での国民の苦しみと普通の投資を比較したり、いや、全然意味わかんないから。

福井総裁って最初「たいして投資してない。たいして儲けてない」って言ってたかと思うんだけど、それが本音というか素の感覚なんじゃないかな。それが1000万だった、2000万だったからって騒ぐのかと。
あまりに見当外れのバッシングを受けたので、返事に困って対応が後手にまわったのは残念だったが。。

あと、辞めろという人は、それも仕事なのはわかるけど、適役の後任を探す責任もあると思うので、日本の将来を見据えてそこも合わせて主張して欲しいなと思う。