未パテック

時計の最高峰といえばパテック・フィリップということになるが、どうも欲しいモデルがない。
ていうか似合わないし。
身の丈に合わないものはやはり欲しいと思わないらしい。
無理矢理身につけて、
「似合う男になる!」
みたいな方もいるかもしれないが、それはほぼ不可能であり、自分への買う口実にすぎない。
まあ20代でパテックというのは自分に限らず誰であっても似合わないというか、バランスが悪い気がする。
服装も、髪型も、顔つきさえも選ぶだろう。
中にはカジュアルなクオーツモデルもあるが、それはカラトラバが似合う人がオフにつける、くらいの気持ちであり、そうでなければ無理な背伸びでしかない。
あえて言うなら時計はパテックかパテック未満である。
いわば人生の未パテック期を彷徨っているのであり、それもまた人生といえよう。

以上は、自分への買わない口実にすぎない。のかも、しれない。