働き方の未来


「働き方とライフスタイルの変化に関する全国調査2009」の速報が届いた。
東大がやってるやつで、なぜかパネルなんだよな。

●日本社会に関する以下のような意見についてどう思いますか

日本の所得格差は大きすぎる
賛成 65%


所得格差が大きいことは日本の繁栄に必要である
反対 46%


●人生において重要なこと

結婚して幸せな家庭生活を送ること
とても重要 70%


親友を持つこと
とても重要 65%


安定した仕事につくこと
とても重要 60%


●10年後の暮らし向きは今よりも良くなると思いますか、悪くなると思いますか


良くなる 38%
変わらない 38%
悪くなる 23%

どうとらえるべきか。
この調査が行われたのは、鳩山政権になるずっと前だけど、
いつも大抵10年後の未来には楽観的だ。


所得格差が大きいというけれど、所得の多い人がそんなことを感じるとは思えないし、
そうでない人が多数いるとすれば、どのような時に感じるのか。
世界の中で見ればもちろん所得が少ないわけないのだから、日本の社会の中で
それを感じさせてしまう事態になっているのでしょう。


人生において重要なこと、仕事での成功はそれほど重要ではなく、
安定した仕事があることが重要である。


お金持ちになることはそれほど重要ではなく、
人間とのつながりが重要である。


そうとらえるべきか。



もし、「とても重要だと考えるのに、実現できていない」ことがあるとすれば、
それは社会問題といえる。
社会起業家の出番となるだろう。


働き方の自由度と選択肢が、もっと広がる世の中にしたい。
その時に、「起業すればいいじゃないか」というのはもっともな発想だが、
大半の人の選択には入らない。


終身雇用なんて言わないまでも、「予測可能な」働き方でなければ、
これまでと違った働き方を選択することができない。


つまり、リスクをとれない、というのが先にくるわけで、
自分らしさとか、住む場所とか、働く時間とかはその少しあとを追うことになっている。



リスク回避の一つの方法は分散である。


2足、3足のわらじを履くこと。


その際に、スタイルの異なる仕事を掛け持ちすると良い。
会社に勤めてプロジェクトを推進しながら、個人では月に1本イラストを納品し、
地元の友達と立ち上げたFM局で構成と営業を担当したり。


必ず複数の輝く顔をもっている。
それが仕事になるということが、すなわち社会から承認されるということになる。


個人としては、複数の仕事を持つことで、社会との接点が増える。
逆に言うと、「社会から必要とされなくなる」リスクが分散される。
もちろんだが、人間とのつながりは掛け算以上に広がる。


社会全体とすれば、個々人がこれまで出せずにいた技能やサービスやモチベーションそのものを
社会に還元し出すことで、流通資産が増え、活性化する。
リスク回避傾向が薄まり、マイナス方向のパワーが分散するため、社会に対する閉塞感も
解消していくのではないか。



2足目、3足目へのハードルを下げるために、やれることはたくさんある。


・企業が安心してワークシェアリングやテレワークなど、働き方の多様性を取り入れられる仕組みづくり
・あんまりお金をかけなくても暮らせる、お金に振り回されない生き方の再発見
・まずは誰かの「この指とまれ」に手を挙げられる、新しい求人&参加の仕組みづくり
・フツーの誰もが2足目、3足目のわらじを履きたくなる、割とフツーで真似できそうな先駆者の紹介



・・・こんな一人ブレストみたいなのをブログに書いていいんか?
そろそろ映画のホームページ作らないと。